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セールスレディとして働きませんか?鵜呑みにしてはいけない勧誘

      2015/05/11

鵜呑みにしてはいけない入社の勧誘

主婦の方や無職の女性は、生命保険会社のセールスレディから「一緒に働きましょうよ!」と誘われることがあるかもしれません。

いろいろな甘い言葉で誘われると思いますが、生保の営業は精神的にも肉体的にもとてもキツイ仕事です。

入社は、よくよく検討してからのほうが良いと思います。

入社の勧誘に使われるフレーズは、おおむね以下のような感じです。

・成果に応じて高額報酬を得られます
・社会とつながる仕事を通じて成長できます
・大企業の正職員として働けるチャンスです
・職場の雰囲気は明るくて楽しく働けます
・しっかり稼げるように育成・フォローも充実しています
・自由な時間が多いので、子育てや主婦をしながらでも続けられます

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「これらの言葉は全部嘘」とはいいませんが、人材確保のために、だいぶ盛っているのも事実です。

上記のメリットを実現するためには、卓越した能力や人柄、人脈などが必要になってきます。

私の経験上、上記をすべて実現できる優れたセールスレディは、数パーセントといったところでしょうか。

そもそもセールスレディというのは、個人事業主ですから正社員採用ではないことにも注意が必要です。

私は支部長時代に、営業のノルマに追われて、家庭が崩壊したり、車での移動が多くなって事故を起こしたり、がんばってもまったく保険が取れないという散々な目にあっている方をたくさん見てきました。

またお客さんや支部長と不倫関係におちいって、家庭が崩壊したなんて話も何度も聞きました。

ノルマがきつくて、家になかなか帰れず子どもが非行に走ってしまうケースもよくありました。

内部の職員でさえセールスレディになって幸せになったエピソードなど、ほとんど聞かないのですから、相当に厳しい仕事です。

しかし、支部には厳しい採用ノルマが課されていますから、大変熱心に入社の勧誘をしてきます。

そもそもセールスレディには辞める人が多いので、どんどん新人を採用していかないと、営業人員がものすごいペースで減っていってしまうのです。

営業人員の減少は、新規契約数の減少に直結しますから、保険会社としては人数を減らすわけにはいきません。

逆に人が増えれば契約数も増えるわけですから、採用に関してはどこの会社も必死です。

セールスレディは歩合給であるため人を増やせば増やすほど保険会社は儲かります。

この辺の事情は、マルチ商法と似たようなもので、勧誘のスタイルも似通っています。

まずはおいしい言葉で釣って、仲間に引き入れるわけです。

一度仲間に引き入れられてしまえば、まったく保険を売らないわけにもいきません。

そこで新人達は、なんとか契約が取れそうなところ(親戚など)へお願いにいきます。

どんな人でも無理をすれば、保険を売るあてを少しくらいは持っているものです。

これが新人採用の狙いでもあります。

最悪、親戚、知人を加入させてくれればその後で退社されても、保険会社は損をしません。

それらの保険契約は、解約されない限り、ずっと残るわけですから、保険料が支払い続けられる限り、保険会社は儲かるということになります。

そんな事情があるので、会社は採用に全力を投じます。

まずは、おいしい言葉で誘い、次に使う手は、支部の採用イベントです。

支部ごとに月に一回(場合によっては週に一回)ほど、採用イベントを開催します。

採用イベントには、茶道やダンスの先生を招いて教室を開いたりする本格的なものから、お菓子やケーキを用意してお茶会的におしゃべりをするだけの敷居の低いものまでいろいろです。

いずれも目的は採用なので、来てくれた人に対して、支部長は面談をします。

実は、ここが支部長の腕の見せ所。

いかに入社を決意させるかが自分の評価に大きく関わってくるため、一生懸命に勧誘します。

もちろん。ここでも甘い言葉を連発して、採用候補者の不安を取り除いていきます。

そして悪いことに、一度こういったイベントに顔を出してしまうと、支部で採用候補者として勝手にリストアップされてしまいます。

支部長は、事あるごとに紹介者のセールスレディに対して、「〇〇さんは入社の意思を固めてくれましたか?説得が甘いのではないですか?」とプレッシャーをかけます。

セールスレディとしても、このように日々プレッシャーをかけられるので、強引に勧誘をせざるを得ません。

またたくさんのセールスレディ採用に成功した人には、採用部長などといった名誉役職が与えられ、弟子のセールスレディが契約をとる毎に、数千円の報奨金がもらえたりします。

このように採用部長になると自分で保険を売らなくても稼げるようになってくるので、給料が安定してきます。

このあたりの仕組みはマルチを彷彿させるものですね。

ほとんどマルチ商法と同じような仕組みをとっているわけですから、生保の採用が評判悪いのもうなずけます。

こういった仕組みも手伝い、セールスレディの強引な勧誘は後を絶ちません。

リストアップされた採用候補者を熱心に勧誘し、何度もイベントなどに来場してもらっていると、段々、相手にも慣れが生まれてきます。

セールスレディ達とも顔見知りになり、支部長とも仲良くなっていきます。

こうなればしめたもので、あとは「すぐ辞めてもいいし、とりあえず少しだけやってみない?」といって研修を受けさせます。

研修では生保の販売資格を取るための基礎知識などを教えますが、少しずつ洗脳教育も始めます。

普通の女性達を、扱いやすいセールスレディに変えていくためのプロセスとしても、研修は生保会社にとって重要なのです。

こうして採用してしまえば、後はたくさん働かせて保険契約をとらせるだけです。

すぐに辞めたいなどといっても、なかなか辞めさせません。

人員の減少は、上司である支社長から大目玉をくらうからです。

あの手この手で懐柔し業務を続けさせるのも支部長の仕事なのです。 

 - 元職員が語る生命保険の裏話

Comment

  1. パピコ より:

    生保歴5年です。
    確かに厳しい仕事ですが、大手生保が必要されないなら会社はとっくに潰れてますよね。人件費が高いから、保険料も高い。でもそれを必要としている人もいる。高くても。
    保険の内容だって、J○や、ゆうち○に比べたら内容も保険料もあまり変わらないと思います。むしろ保険の知識も銀行業務片手間に保険販売しているほうが、お客様の保障のためといいつつ自分のノルマしか考えていないようにも思いますし。
    ここで書いている事は事実も多いです。けれどそれだけではないということも。お客様が保障を必要としているなら、転換しても内容も良くなれば悪いことにはなりません。長生きする前に、健康が損なわれたらその時点で健康は終わります。だから今が大切。終身を備えるのは老後で遅くないと思いますし。お客様の意見ばかり考えていたら、クビになるだけ。売れ筋を売らなきゃならない宿命。
    だから、お人好し、はあまり業界では生き残れないですよね。そこが生き残れない所以。成績ありきですから。

  2. さとやん より:

    J⚪はお客さんの確定申告も手伝っていますし、銀行全般もほぼしてるので、ゆう⚪とは違います。あと保険のセールスレディには負けない自信と誇りをもって仕事をしているので、他社の誹謗中傷はやめてください。

    • こっちゃん より:

      保険のセールスレディには負けない?
      あなたのその言葉も誹謗中傷に値しますよ。
      気をつけてください。

  3. 神田 より:

    全くその通りです。入社してから給与体系の複雑さや大変さが徐々に分かってきました。また採用に必死だから熱心に誘ってきたのだとわかりました。私を採用してマネージャーに昇格してて原が立ちました。お客さんだったのに支配されるようになり、私の友達の前で怒られたり顔をつぶられ原が立ちました。その採用者が嫌になったのもあり足を洗いました。素敵な人だと話に耳を傾けていましたが根本は金のもうじゃなだけのような気がして羨ましいとか全く思わなかった。

  4. ゆうこさん より:

    長い間、セールスレディをやってきました。そして思ったこと。お客様のことを考えられるなら、こんな素敵な仕事はないと思います。自分の成績を考えるのでなく、お客様ファースト。どうしてあげたら、その方達のためになるのか。。。。大変だけれど、やりがいがありますよ。ともに歩んでいく、そういう姿勢を持つことが、大事かな?会社もお客さんも良くしてくださいます。大変なある時点を超えたら。。。あとはご自分の考え通りに進んでください。何事も、初めはたいへんです。

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